小説

〜間が悪かった〜






「おい、柊ぃ。コンビニ寄っていっていいか?」
ある日のこと、みさおとあやのと遊びに出かけているかがみ。
その帰り道、みさおの要望でコンビニに寄ることになった。
適当に3人は飲み物を選んでレジに向かう。
「げっ!!結構混んでるわね・・・。」
列の出来てる列を見てかがみは他の二人の飲み物を回収する。
「一気に会計した方が早いでしょ。お金は後で回収ね。」
「うん。お願いね。柊ちゃん。」
5分位並び、かがみはレジに飲み物を置く。

「777円になります。」

(おぉ、ラッキー!!)
そんなラッキーな数字に思わず笑顔が零れてしまう。
「はい、じゃあこれで。」
かがみは777円をぴったし渡そうと小銭を探り、手早く取り出す。
しかし・・・


「おーい、柊、ついでにこれも頼む!!」


みさおがお金を渡そうとしたかがみの前に新たに菓子の袋を置く。
「なっ・・・!!」
「でしたら、お会計891円になります」

さっきの笑顔とは一転、かがみはどんよりと少し落ち込んだ表情で小銭112円を追加して支払った。
「あ、ありがとうございます・・・。」
店員も空気を察したか、少し口調が申し訳なさそうについ声を弱めてしまった。

そして・・・
「な、なぁ、あやの・・・柊、何怒ってんだ?」
「444円ならまだ大丈夫だったかもね?」
コンビニを出てから、機嫌を悪くするかがみにみさおは終始怯えていた。



らき☆すたA「幸せいっぱい寂しさいっぱい」 



〜心日本晴れ〜






ある日のこと、かがみとつかさは泉家に遊びに来ていた。

  「おっすこなた」
「こなちゃん、おはよう。」
「おはー!」
玄関先で軽く挨拶をかわすと、さっさとこなたの部屋へと移動する。
因みに現在、午後の2時15分である。


「あ、そうだ。大丈夫だと思うけど、あんまり騒がないでね?」
部屋まで移動しながらこなたがかがみ達の方を向かずに言う。
「ゆーちゃんが、体調崩して寝込んでるからね」
「へぇ、まぁそんなに騒ぐつもりはないけどね。」

「でも私たちがお邪魔しても大丈夫だったの?」

 急に声をか細くしながら、つかさが訪ねる。
「・・・?つかさ、何か言った?声が小さくて聞き取れなかった。」
その声は手前にいるこなたにもよく聞き取れなかったらしい。
「あ、騒いじゃダメって言われたら無意識に・・・」
「それにしても極端だなあんたは。」
かがみがあきれ顔につかさに突っ込みを入れる。


そんな会話をしつつ、部屋へと到着した3人は、今回集まった本題をちゃっちゃと話すことにした。
「うーん、この時期って、何やってんのかな?」
ネットでこなたが、探しているのは次の休みに3人で見に行く映画だ。
「ん〜、あっケロロでも見に行く?」
「え〜他に何かないの?」
「ん〜後は別に面白そうなのはしてないな。」
少し、不満そうな顔をしながらかがみがこなたのPCの画面を見る。
こなたの言う通り、自分でも別に見たいと思うようなものはなかった。
「んーじゃあ、ケロロでいいや。つかさもこれでいいわよね?」
「うん、いいよ!!」
つかさは、いつにも増して満面の笑みで答える。
「やけに嬉しそうね?あんたそんなにケロロ好きだったっけ?」
「うん、好きだよ?」

(ケロロはお化け出ないしね。)


〜あくまで社交辞令〜






しばらくして、扉の向こう側から小さな足音が聞こえてきた。
こなたがそれを敏感に感じ取り、部屋の扉を開け、体を半分出し、足音の人物に大声で呼びかけた。
「ゆーちゃんおはー!!お腹空いてるんだったらなんか作るけど?」
「あ、ありがと・・・。私も昨日からあまり食べてないから、何か食べようと思ってたところなの」
ゆたかが寝巻き姿に小さいタオルケットを体にかけながら弱弱しくも笑顔でこなたの言葉に返答する。
「じゃあ、私ゆーちゃんに何かご飯作ってくるから。お父さん今いないし。」
「そっか。じゃあ、ここでつかさと待っとくわ。」
「は?何言ってるの?かがみ達も降りておいでよ。」
そういうと、かがみとつかさを引連れてキッチンに降りてくるこなた。
そして、元気よくゆたかに呼びかける。
「おーい、ゆーちゃん!!おまたへ!今から作るね。」
「うんありがと。ごめんね」
「・・・かがみが。」
「へ?」
「は!?」
予想外な振りに本当に驚くかがみ。
そして一瞬硬直してしまったゆたか。
・・・・
・・・・
・・・・
「うそうそ・・・私が作るよ。」
少し間を置きこなたが悪戯な顔で言うと、ゆたかは肩の力が抜けたように、背を再び椅子にもたれさせる。
そんなゆたかの反応を見て、かがみはゆたかではなくこなたをにらみつける。
(こいつ、友達のこと普段ゆたかちゃんにどういう風に言ってんだ?)
そんな視線を気付いているのかいないのか、唐突に鼻歌を歌いながら、キッチンに立つ。

「あ、あのなんか、ごめんなさい。」
ゆたかはそんなかがみに気づいたのか、少し遠慮がちに謝る。
かがみも慌てて視線をこなたから外し、ゆたかに向け、手を横に振る。
「いいのよ。別に気にしないで。それよりこちらこそごめんね。体調悪いとこお邪魔しちゃって」
「いえいえこちらこそお楽しみのところテンション下げちゃうようなことしちゃって」
「そんなの気にしなくていいわよ〜」
「そう言って頂けるとありがたいです。」


「ねぇ、お二人さん何やってんの?」
さっきから腹黒い重役たちがやっているかのような頭の下げ合いにメニューを考えていたこなたは制止をかけるかのように呆れ顔で声をかけた。
そんなこなたの言葉に二人は途端に顔を赤くして黙ってしまう。


〜一夫多妻制〜






そしてこなたはキッチンの方に体を戻し、冷蔵庫を見ながら何を作ろうか考える。
すると後ろから、冷蔵庫の中を覗き込むようにしてつかさが現れた。
どうやら、料理の手伝いをしたいらしい。
つかさの目がそう言っている。
こなたは少し考えた後、再び居間に行き・・・
「ゆーちゃん、つかさが作ってくれるって!!」
「あ、ありがとうございます!!」
さっきとは偉く違う反応にかがみは多少なりのショックを受ける。
隣でドーンと暗くなるかがみに気づいたゆたかは慌ててフォローに入る。
「だ、大丈夫です!!私もそんなにできる方じゃないですし!!お姉ちゃんが、かがみ先輩は成績優秀でしっかり者でみんなのまとめ役で頼れる存在って言ってましたよ。」
その言葉を聞いて沈んでいたかがみの心が浮いてくる。
「本当にあのこなたが・・・?」
「はい!!お姉ちゃん口ではああ言ってますけどほんとうはかがみ先輩のこと大好きなんですよ!!」
「大好き」という言葉にかがみは顔をトマトの様に赤くしぶつぶつ呟きだす。
「だ、大好きって・・・そんな子供みたいなこと言ってこなたの奴」
(確かお姉ちゃんが言ってたのはこんな感じだったよね?)

実際にはこなたはこう言ってた。
「いやーかがみんといると、宿題とか教えて(写させて)もらったり、色々とよく気が付いてくれるし、私やつかさなんて特に頼りっぱなしさぁ。いやー充実した学園生活を送れているよ。流石、私の嫁!! 」
こなたの話を聞いていたゆたかが少しわからなそうな顔でこなたの言う「嫁」の意味を質問した。
「へぇ・・・嫁なんだ。」
「ん〜リアルでなら今んとこはかがみかな?世話女房って意味でも・・・」


(・・・ってな感じだったよね?まぁ間違っちゃいないか。)
「それよりさぁ・・・」
かがみがこの若干歯痒い空気の話題を変えようと、先ほどから何かを思い出している様にも見えたゆたかに声をかけた。
「は、はい!!何でしょう?」
ゆたかの意識が再び現在に戻される。
「さ、最近さぁ学校とかどう?」
ん〜我ながら気の利かない話題だとかがみは思ったのか。言ってから少し「ハハハ」と言って苦笑いを見せる。
「楽しいですよ?みなみちゃんや田村さんもよくしてくれますし。天原先生もとても親切な方で・・・。」
甲斐甲斐しくもかがみの質問に答えるゆたか。
「そう。良かったわね。」
「かがみ先輩はどうですか?」
「私は、まぁ楽しいわよ。なんだかんだいってね。」
「なんだかんだ?」
「あ、いいのいいの。こっちの話。」
かがみが手を横に振って、うまくゆたかの話をスル―する。
「でも困った事が昨日ありまして・・・」
「・・・?」


〜間が悪かった2〜






それは昨日の3時間目の授業中のことだった。

(ん〜頭が痛くて、少し吐き気がするかも。)
授業中ノートを取りながら、顔を青くするゆたか。
これはさっさと先生に言った方がいいと判断し、手を上げようとした。
「ん、どうした?・・・長谷川。」
呼ばれたのはゆたかではなく、彼女より先に手を挙げた男子生徒だった。
「先生、ちょっと気分悪くて、保健室で寝てていいですか?」
男性教師は少し渋るものの彼の保健室で休むことを許可した。
そして、教室から聞こえてくる囁き声。

「おい、あいつ絶対サボりだぜ?」
「あぁ、さっき数学だるい−とか言ってたもんな。」

そんなひそひそ話を聞いてしまったゆたかの上がりかけの手はゆっくりと降下していった。
(うぅ・・・気まずい気まずいよー)


「先生・・・小早川さんが・・・」
手を上げづらくなる状況の中ゆたかにいち早く気づいたのは、他でもない親友みなみだった。
みなみの機転により、ゆたかは無事保健室へと向かうことができた。
「ありがと、みなみちゃん。」
「うん、私ももう少し早く気が付いてあげれなくて・・・」
少し申し訳なくいうみなみにゆたかは笑顔でそれを否定する。
「そんなことないよ。私、みなみちゃんがいてくれるお陰で凄く体が楽になったよ?」
「そう・・・」
「うん!!」

そんな話をしながら、ゆたかたちは保健室へ着いた。
「着いた。」
「うん。ごめんね、みなみちゃん。ありがとう」
そう言いながら保健室のドアに手をかけようとした瞬間中から天原先生以外の女性の声が複数聞こえた。
声の特徴から察するに一人は子供のようだ。





「だから、私に泣きついてきてもどうにもなんねぇって!!」 「そんなひどいっすよ!!桜庭せんせー。私、このままじゃ、らっきー☆ちゃんねる降板ですよ?」
「お前、私のポジションなんか勘違いしてねぇか?」
「なんすか?私だけ先にアニメ進出してるから僻んでるんですか?」
「だーうっさいな!!ふゆきからも何とか言ってやってくれよ?」
「知りません。というか、小神さんあなた中学生でしょ?こんな時間にこんなとこにいて大丈夫なの?」
「だーいじょうぶ!!私アイドルっすよ?別に学校でなくてもやっていけますよ。」
「はぁ・・・そうですか?」
「というか、さっさと帰れよお前!お前がここにいると色々迷惑だと思うぞ?」
「桜庭先生、それはあなたもですよ?具合の悪い生徒がきたらどうするんですか?」
「まぁ、さっき、サボりの奴が一人来たけどな?」
「まぁ、所詮保健室なんてサボタージュの溜まり場っすよ?私もよく利用したなぁ。」
「お前みたいなやつばっかじゃないんだろ?ほれ、さっさと出ていけ!」




そんな会話の保健室前・・・ゆたかの手は再び止まり、そしてするするとドアから離れていった。
(これは気まずいというか・・・入りたくない。)


〜ノリに乗ってます〜






「何てことがありまして・・・」
「ゆたかちゃんも大変ね。」
今では笑い話になってしまったそんな話題をかがみとゆたかが繰り広げている一方、こなたとつかさは・・・。


軽快な音を繰り広げながら料理に勤しんでいた。



「ふんふんふんふんふんふんふん♪」

「・・・・」
トントントントン

「シスターシスターシスターウォーズ♪」

「・・・・」
グツグツ・・・

「シスターシスターシスターウォーズ♪」



「・・・ねぇつかさ?」
「うん?なにこなちゃん?」
手を休めることなくこなたが横にいるつかさに話しかけた。
つかさも返事をしながらも手を止めず目線はまな板から離れない。
「さっきから乗ってるとこ悪いんだけど、口ずさむ程度に留めとかない?」
つかさはこなたの言ってる意味が分からなかった。
しかし、こなたがつかさと全く同じテンポで歌って見せると、その意味を解した様で・・・
「あぁ・・・ごめん!!」
凄く顔を赤くした顔で、こなたの顔をみる。
恐らく聞かれているとは思わなかったんだろう。
多分自分でボリュームを調整出来ないタイプのようだ。

「たまに無意識に歌っちゃってることあるよ。」
つかさが少し恥ずかしそうに笑いながらいうと、ぽいぽいといったようなかんじでこなたがいつものニンマリ顔で言葉を返した。


〜萌え超人の見本〜






「おまたへ〜!!」
15分して料理ができた様で、こなたが慎重に湯気立つ鍋をキッチンからリビングへと運ぶ。
どうやらつかさ考案の栄養たっぷりのスタミナうどんらしい。
ふたを開けるとキノコ類や水菜、食べやすいサイズに切っている鶏肉などが入っていた。
「じゃあ、いただきます。」
「召し上がれ!!」
手を合わせるゆたかにつかさは嬉しそうに器にうどんを盛り、ゆたかに渡す。

「ふーふー」
ゆたかは可愛らしく息をふーふー吹きながらうどんをちゅるちゅると吸い食べた。
そんなゆたかに満足げな表情を浮かべるこなた。
「いやーゆーちゃんは何をやるにしても可愛いねぇ。」
「へ?」 ニヤニヤと自分を見つめるこなたにゆたかは顔を赤くしながら器で顔を隠すように出汁をすする。
「照れるな照れるな。」
「相変わらず親父モード爆発してんな・・・。」
こなたの幸せそうにゆたかを見る目にかがみは呆れるようにため息をつく。


〜宣戦布告!!〜






「そういえば、この前さぁつかさと何となしに電気屋に入ったわけよ。」
「ん〜」
ゆたかの食事が終わり、こなたは食器を洗いながらかがみの話に耳を傾ける。
「それでさゲームの所を見てたんだけどね。そしたらさ、DSのゲームが2本購入で1000円引きなのよ。」
かがみはゆたかが持ってきてくれたお菓子をつまみながら少し気恥ずかしそうに、だがやや上機嫌に話しを進める。
「でさ、なんか衝動的につかさと一緒にポケモン買っちゃって。なんか懐かしいなぁって。」
「あれ?つかさってそういうの出来るの?」
食器を洗い終えたこなたが飲み物を運びながらリビングの方へとやってきた。
「うん。お姉ちゃんに教えてもらいながらね。」
「まぁ、子供向けのゲームだしそんなに遊ぶのに苦にはならないわよ。」

かがみのそんな何気ない一言にこなたはニヤリと口を吊上げた。
そして、不気味な笑い声とともにかがみに詰め寄ってくる。

「な、なによ?」
「かがみんは少しポケモンを舐めているんじゃないか?」
「へ?」
「ポケモン・・・確かにCPU相手だとかがみんみたいに力押しで勝てるけど・・・対人戦だとそうはいかない。」
そう言いながら、こなたはかがみの額を人差し指で連打する。
それに鬱陶しさを感じ、かがみはその手を払いのけながら、質問を返す。
「別に力押しってわけじゃないけど・・・そんなに奥が深いもんなの?」
「ん?そりゃまぁねぇ・・・人と人との壮絶な腹の内の読み合い。それは3対3のシングルでも30分は有する。」
「な!?1戦で30分?」
今まで対人戦などやらなかったかがみは驚いた。
いつもなら5分もあれば終わってしまう戦いに30分・・・。
「そんな考えじゃ、ゆーちゃんにも勝てないよ?」
「ゆたかちゃんもやってんの?」
いきなり、振られたゆたかは少し驚き、かがみの顔を見ながら少し困ったように笑ってみせる。
「お父さんがね、ゆーちゃんにおもちゃ代わりにプレゼントしたの。ネットばかりじゃあれだろうって。」
「いや、DSも似たようなもんだと思うが・・・」

実は、こなたのいった理由は建前で、そうじろうはおそらくゆたかともゲームで遊びたいという願いからだったのだろう。
ポケモンならそれなりに燃えるし、ゆたかにだって出来る。
そうじろうのそんな可愛らしくもあり少し過剰な願いだったのだ。
その願い叶ってか度々ゆたかはそうじろうやこなたとバトルをして、盛り上がっている。
ついでにゆいもそれに感化され、共にやるようになった。

「二人とも殿堂入りは?」
「一応つかさが昨日したわよ」
ちなみにかがみはその5日前にしている。
「じゃあ、明日ポケモン持ってまたこの家に集合ね!私がポケモンの奥深さを心行くまで教えてあげる。」
「わかった。」
「つかさ。あんたただ単にゲームをみんなでやる感覚でしょう?」

そりゃまぁ、ゲームをこなたとやる・・・それは間違いじゃない。
かがみだって、これがこなたが「明日、ポケモンやろう」との案だったらそんなに気負いはしないのだが・・・
「教えてあげる」という言葉に何というか凄い不安を感じてしまう。

「かがみ・・・DSでリアルの人と遊んだことないんでしょ?」
少し悩むかがみにこなたが憐れむような眼差しで見つめる。
その、本人からしたら急所確定の視線に気づいたのか、慌てて、猛反論する。
「うっさいわね!!私だって好きで一人でやってるんじゃないわよ!!というかリアルってなんだリアルって!!」
「ぷぷぷ。さり気に本音ただ漏れですぜかがみさん?」
右手を唇に抑えながらこなたが含み笑いをしながら、もう一つの手でかがみの頭を撫でる。
これはかがみにとっては精神的に屈辱だろう。
そして・・・


「分かったわよ!!そこまでいうんならやってやろうじゃん!!ね?つかさ」




ムキになる。





凄んで言われる自分の名前につかさは怯みながら「うん」と答えた。
「もっと、素直に言えばいいのに。」
「うっさい!!」
顔から若干蒸気を噴きながらに人差し指を突き付ける。


〜間が悪かったの!?〜






「そういえばさぁ・・・さっきかがみとゆーちゃんさぁ保健室にいくタイミングが悪いって言ってたじゃん?」
話も落ち着いてきた頃・・・こなたが思い出したように話を切り出した。
「そうだけど?」
さっきの二人の会話をキッチンでちゃっかり聞いていたこなたが思い出したように話を切り出した。
「じゃあさ、さっき言ってたかがみとつかさが電気屋入ったのはタイミング的には良かったの?」
「どういうこと?こなちゃん。」
つかさたちにはこなたの言ってることがイマイチ分からないようだ。

「だってさ・・・つかさたちが偶然入ったときに値引きセールしてたんでしょ?」
「うん、そだよ。」
「でもさ、逆に言うとそれがなかったらソフト買わなかったでしょ?」
こなたの一言に双子は衝撃を受けた。
「確かに・・・」 「それは、結局タイミング的に良かったのかな?悪かったのかな?」
「うーん難しいけど良かったんじゃない?結果的には・・・」

かがみが少し考え、少し苦しそうに答えを導き出した。
つかさはまるで他人事のように、かがみの反応を見ていた。
どうやらこの子にとって、そんなのは結構どうでもいいようだ。


〜時間差攻撃〜






「げ!!こんな時間・・・長居しすぎたわ。」
かがみが何気なく携帯を見ると18時30分を回っていた。
そして、その携帯には着信が7件ほど・・・。

「まつり姉さんからだ。」
かがみは、なにかあったのかと思い、まつりの携帯に電話をかける。
まつりがため息混じりに電話出た。その口調は若干怒っている

「あ、かがみ?遅いよ!!」
「なんかあったの?」
「いや・・・別に何でもないけどさぁあんた今日晩御飯どうすんの?今日お父さんたち法事でいないよ?」
「あぁそういえば忘れてた。」
たしかに昨晩そんな話をしていたのをかがみは思い出した。
「わたしといのり姉さんもうご飯外で食べるからかがみとつかさもそっちで適当に済ましといて」
「適当にってちょっと・・・!!」
そして、その電話はかがみの意を聞くこともなく途切れてしまった。

「まつりお姉ちゃんなんだって?」
電話の内容が気になったのかつかさがかがみに訪ねる。
「実は・・・」


すると泉家の電話がプルルと鳴った。
いそいそと電話に出にいくこなた。
「どうしよう・・・私たちゲーム買ってあんまりお金残ってないよ?」
「うーん・・・時と場合によってはあの店入ったのが失敗に思えてくるわね。」
そんないらんことを思い出してしまい、二人はがっくりと肩を落とした。


〜バッドタイミング賞〜






かがみたちが困り果てているとこなたが戻ってきた。
「おじさん、何だって?」
ゆたかが電話をおえたこなたに歩み寄る。
「ゆーちゃん、体大丈夫?」
「?・・・うん大丈夫だけど・・・どして?」
首を傾げるゆたかにこなたは答えずしてつかさとかがみに目を向ける。


しばらくして、玄関に豪快なブレーキ音が響いた。
「おっ来た来た。」
ブレーキ音の主を知っていたこなたはゆたかの質問を流して玄関へと迎えに行く。
「いやっほー!!ゆたか、元気だった!?」
「いらっしゃい、姉さん。」
やはり激しくブレーキ音を鳴らしていたのはゆいだった。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「ゆたかが少し驚いたようにゆいを見る。
「よっゆたか!!かがみちゃんもつかさちゃんもこんばー!!」
「こ、こんばんわ」
相変わらずのテンションに少し気圧されながらも、軽くお辞儀をする二人。
「こなたから聞いてるよ?夕飯まだ何だって?お姉さんが奢っちゃうよ!!」
「へ?」

あまりの急展開に目を丸くする二人。
そして、しばらくしてからこなたがさっき自分たちに「もう少しゆっくりしていけば?」といった意味を理解した。
「い、いいんですか?」
「いいっていいって!!きょうはゆたかが世話になったようだしね?」
ゆいはありがとうとかがみとつかさにうどんの礼をしながら肩をぽんぽんと叩く。

まぁかがみは作ってはいないんだが・・・
「ま、遠慮するでない二人とも・・・。」
「そうですよ。一緒に食べましょ?」
こなたとゆたかの後押しもあり、二人は謹んでその招待を受けることにした。


(今日、お父さんいてもこんな感じだったんだろうなぁ。残念だたね・・・お父さん。ハーレムモードに突入できなくて・・・。)
そんな事を思いながら、こなたは車に乗り込んだ。
薄暗い空には、今回一人ぼっちというバッドエンドを果たしたそうじろうの哀れな表情がこなたには写ったそうな・・・。



続く。



あとがき


無駄に長くなってしまったこのgdgd小説・・・・
文章だけで短編風味ってどうよ・・・と書きながら気づいたがでも後戻りも出来ず・・・。
次回からはストーリー性を持たせたいと思います。
というか、らき☆すたはいろいろやりたい話があります。というか、今回の話はこの後に掲載される番外のポケモンパロディの伏線のためだけに書いたんです。
しかし、書いてみてオチがないので、そう君を使ってみましたよ?

というか、皆さん知ってましたか?このサイトはらき☆すたサイトでもなく、増してやポケモンサイトでもなく・・・
メイン東方サイトなんですよ!?
びっくりだ!!
東方小説はもっと勉強してから書きます。
すいません
じゃ、また