小説
らき☆すた@




「名探偵の条件」


春うらら・・・ぽかぽか陽気に誘われて眠気がやってくる今日この頃・・・。

事件はそんなお日様のまぶしい時に起こった


                    
〜事件発生!!〜



放課後・・・

「かがみ〜何やってんの?」

いつもなら、自分たちのクラスに迎えに来る側のかがみが今日に限ってなかなか来ない。

こなたとつかさはそんなかがみを隣のクラスまで迎えにいった。

するとかがみが少し落ち着きのない感じでみさおやあやの達と話し込んでいた。

「あ、こなた、つかさ・・・ちょっと問題が起きてね・・・」

そう言いながらかがみが教室の後ろの生徒用ロッカーを指差した。


「おぉ!!」

「はぅ!!」



かがみが指を差した先・・・そこには・・・


なんか分からんがでも壊したら後々面倒なことになりそうというか・・・怒られる!!的な石像が無残な姿で地に伏していた。

「何なの?この石像」

こなたが壊れた石像の欠片をいじりながら事の経緯を聞いた。

「いや・・・それがさぁこれうちのクラスに飾ってあった校長像なんだよねぇ」

かがみの代わりにみさおが答える。

「またベタな展開だね・・・。で?なんでこんなもんがこんなとこにあんの?」

「それが・・・これ美術の授業でやってる『卒業式に送る校長像』なんだけど私達が図書室の掃除から戻ったら・・・それが割れちゃってて・・・」

あやのが説明するのは3年生の1部のクラスが美術でやっている粘土細工で作られた校長の顔の事だ・・・

粘土といえども完成間近・・・つかほぼ完成しているため硬い・・・!!つまり、割れる!!

「あ〜あ・・・かがみ〜・・・」

「ちょっ・・・何よその言い方は!?」

まるで犯人扱いしたかのようなこなたの態度にかがみは顔をイラつかせる。

「お、お姉ちゃんが壊しちゃったの!?」

こなたの態度にのせられてつかさも自分の事のようにあたふたする。

「だから違う!!」

「ムキになるとこがまた怪しい・・・」

こなたはにやつきながらかがみの背中をつんつんと突く。

そんなこなたの行動に背筋をビクつかせ、目にも留まらぬ速さで前へと退きこなたから離れる。

「だーもう気色悪い・・・!!」

「柊ちゃん・・・そんな隠さずに言ってくれたらよかったのに・・・共犯にはならないけど。」

「柊〜そんなにストレス溜めてるんだったらグラウンド貸してやったのに・・・走って発散したら気分もすっきりしたろうに・・・」

「ちょっ・・・だから違うって・・・」

クラスメイトからの冷ややかな視線を受け、柊かがみは味方をなくした。

「いつか〜絶対なんかやらかすって思ってました〜」

そんな孤独なかがみをこなたは絶妙な声まねで機械に通したような声で過去に自分に言われた言葉をそっくりそのまま返しさらに追い討ちをかける。

「ぐっ・・・え〜い全員そこに直れ!!」

もう廊下の向こう側まで響くような声でかがみは自分を貶める4人に渇を入れた。

「まぁまぁ落ち着いてかがみ・・・」

「あんたのせいでしょうが!!」

こなたが適当になだめるがかがみの怒りは収まらないようだ。

「よしよし・・・憐れなヒロインをこの名探偵コナタが救ってあげようじゃないか」

そう言うとどこから持ってきたのか分からない眼鏡と蝶ネクタイを装備した。

「そんなヒロインを作ったのが誰か分かってるんだろうな?・・・つかヒロインゆーな!!」

なりきるこなたに水を差すようにかがみのつっこみが入る。

「こなちゃん、かっこいいよ〜!!眼鏡も似合ってるよ。」

そんなかがみの突っ込みに水を差すかのようにつかさが感激の言葉を入れる。

「・・・まぁ確かに似合うわね・・・」
こなたが少し意外そうな目で珍しく自分を褒めるかがみを見る。

しかし、途端にかがみは意地悪な笑みを見せた。

「身長的にもあんたにはピッタリね!」

「むう・・・」

かがみのこなたに負けず劣らずの意地悪な発言にこなたは顔を曇らせる。

「・・・気を取り直して・・・捜査の続きを・・・」

誤魔化すように石像の方にしゃがみこむこなた。

そんなこなたにつかさが思い出したように話しかけてきた。

「私思うんだけど・・・こういうのって普通なんかすごい犯人っぽい人って大抵犯人じゃないよね?」

「そうそう・・・そしてなんか凄いいい人そうなのが犯人なんだよな?」

つかさのサスペンスの定番発言にみさおも首を大きく頷かせる。

「じゃあかがみは犯人じゃないね?」

「そういう意味で無罪放免されても素直に喜べないんですが・・・」

複雑な表情を浮かべるかがみ。

その中には明らかにこなたに対する呆れと怒りが含まれていた。

「あ・・・でも私さぁこの前ね実は犯人は探偵の主人公だったって奴見たよ。」

またまた思い出したようにつかさが何故か憂えしそうに話す。

「まぁあるっちゃあるけど稀少(レア)なパターンだよな。」

つかさは自分の失言に気付いているのかいないのか・・・少なくともみさお以外の3人ははっきりとその言葉に含まれている棘に気付いたようだ。特にこのミニマムあほ毛・・・。

「あのさ・・・つかさ?」

「へ?」

「それってさ・・・つまりこなたが犯人って言いたいのよね?」

「いやっ・・・そういうことじゃなくって!!」

つかさはようやく自分の言ったことの意味に気付いて若干傷ついたような表情のこなたに訂正する。


そんな頃・・・

「ふわぁ〜・・・職員会議・・・案外はよ終わったなぁ・・・ん?」

廊下を眠そうに歩くのはこなた達のクラスの担任の黒井ななこだ・・・

ななこは自分の教室に向かう途中で隣の教室がざわついてることに気がづいた。

「おーい、お前らまだ残っとったんかい!・・・って・・・げ!?」

教室をのぞいたななこは一瞬で固まった。

「ん?先生どうかしたんですか?」

ななこに気づいたこなたたちが呼びかけるが返事がない・・・ただの屍のようだ・・・ではないがななこは完全に固まっている。

(あ、あの像は・・・)


数十分前のことだった。

「桜庭せんせ〜・・・っておらんやん?まぁええか・・・このプリント置いときますよっと・・・。」

ななこはプリントを教卓に置く。

「ん?おぉこれがクラス製作かいな?よぅできとるやん!!」

ななこはいくつかの内のクラス製作を手に取り眺める。


”ピンポンパンポ〜ン”


その時・・・校内放送がななこを呼び出した。

「黒井先生黒井先生・・・職員会議が始まっています。今すぐ大至急大急ぎで職員室に来てください。」

「おおっとせやったせやった・・・。」

ななこは像を棚に戻し急いでその場を後にした。

・・・その時事件は起こった

ガッシャーン!!

不吉な音とともに恐る恐る後ろを振り返るななこ・・・そこには・・・

「・・・!!」


「ちゅう訳なんや・・・会議終わったら直すつもりやってんけどすっかり忘れとったわ・・・」

「もういいって先生」

必死に平謝りをするななこを何故か別のクラスのこなたがそれを許した。

「イヤー犯人分かってよかったな名探偵!!」

みさおの歓喜の言葉にこなたはきょとんとした表情を見せた。

「何言ってんの?」

「ふぇ!?」

こなたの意外な反応に今度はみさおがキョトンとなる。

「へ?へ?だってだってさっき名探偵こなたとか言ってたじゃん」

こなたは口を緩ませながら、みさおの肩をぽんぽんと叩く。

みさおは顔すら赤くしないものの、少し恥ずかしそうにひたすら騒ぐ。

「まぁ、そんな話はどうでもいいんだけど・・・」

「どうでもって・・・あんたねぇ。」

みさおの激しい抗議をさらっと流すこなたに半ば呆れるかがみ。

そんな視線もお構いなしにといった感じで反省しきったような感じのななこに歩み寄る。

もちろん、慰めるなんて意味ではない。明らかに悪戯な可愛い笑みを浮かべている。

ななこを正面にしゃがみ、ポンッと肩を叩く。

「まぁ、先生・・・どんまいだよ!」

「おぉ・・・泉、お前はええやっちゃな。」

「じゃ、頑張って修復してくださいね!」


「は?」

ななこには一瞬、こなたの言ってることに意味が分からなかった。

さっきまで自分の中で純真に輝いていたこなたがとたんによどめいた黒の光沢を発していた。

「だって・・・さっき『直すつもりやった』とかっていってたじゃないですか?」

「ちょっと、あんたそれは・・・」

こなたの意図を察したのかかがみが口を挟む。

「おおっと、かがみんはお口にチャック!!」

「むぐぅ・・・」

すかさず、かがみの口を塞ぎにかかるこなた。そしてさらに話を進めていく。

「で?・・・直してくれるんでしょう?」

こなたがさらにウィンクひとつウィンクひとつウィンクひとつ、ななこに向かって発射する。

「あ、いや・・・。うちが言うたんはそういう意味やのうて・・・。」

ななこもようやくこなたの魂胆が読めたらしく、顔を青ざめながら慌てて訂正に走る。

「先生だし・・・嘘つかないよね?」

もう返す言葉もなかった。

「じゃに〜。後よろしく!」

そういいながらこなたはかばんを持って教室を後にする。

あわててかがみたちも、その場を後にしようと鞄を手に取る。

「す、すいません!じゃ、じゃあ失礼します。」

「せ、先生!頑張ってくださいね?」

かがみ、つかさといった順にこなたを追うように教室を後にする。

それを、追いかけるようにみさおとあやのも脱出?を果たした。

一人教室に取り残されたななこは、ただただその場にぼうっと突っ立っていた。



「ちょっとこなた。」

追いついてきたかがみが少し呆れたようにこなたをみる。

「まぁまぁ・・・冗談だし!」
こなたがまぁまぁと手でかがみの気を落ち着かせる。

「だとしても、別クラスのお前がえばるな!」


その夜・・・。

「あれ?先生。インしてないや。まさか・・・まさかねぇ」

パソコンを前に多少の不安を覚えるもかまわずゲームを続ける。


ちゃんと復元された像が堂々とかがみのクラスに飾られ、こなたを驚愕させたのは、その翌日のことである。
あとがき


えぇ・・・かなり更新遅れちゃいました

がっかりですよ!なににがっかりって自分にですよ!!

ぽちゃはもっとできる子のはずだった!!

まぁそんなことどうでもいいっちゃどうでもいいんですが・・・つかむしろ流してくれるとありがたいです。(嗤)

いや〜当初の予定では6月にうp予定だったんすけどね(笑)

さて本編のらき☆すたも最終局面!
はたしてこなたとかがみの愛の行方は!?

つかさの野望とは一体!?

みゆきの究極の最後の萌えパーソナルとは?

そしてらっきーちゃんねるの行く末は!?

・・・まぁどうなるかは最終回を見よう!!

うん、奇麗にまとまった!!


では、ちょっと小説の話・・・本当は小神あきら殺人事件の予定でした。・・・嘘です。んなわけないじゃないですか(笑)

ん、次回はポケモンです。前回出てきた二人以外の新しいライバル出ます。

タケシ出ます。え?どうでもいいですか?いやいやタケシの輝かしい活躍!乞うご期待!